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”ふく”の名称は古書には『布久』と記され其の年代は菅公が九州に左遷された頃で、其の後の古書には『布久閉』とも書かれてあります。 ”ふく”は胃袋に水を吸うと腹がふくれる魚であり、海底に棲息し泥土をふくみ浮かび上がって他の魚族を喰する時、その泥土を”ふく”とあって結局、語源もその辺から起こったものらしく東京、大阪では”ふぐ”で通用しますが歴史上の名は”ふく”が本当で本場の下関では昔から馬関(下関の旧名)名物『ふく』の愛称で魚類の珍味として名高く、”酒は灘、魚は関のふく料理”として、こよなく愛好されています。 ふくは”本ふく”(標準和名トラフグ)の身が最も上等で味も品質も極めてよい。 近年、ふく通と称する人たちは依然として下関名物の”本ふく”を愛好しているのも本当のふくの味と価値を知っているからであります。 ふくの味は、酢橙の出始める十月下旬から三月の末頃までが頂上であります。 魚類で”ふく”程、品質の高下と味に甚しい差異のあるものはなく、従って相場も雲泥の相違があります。 その上天候及び漁獲模様、又は需給の状況が反映して魚価に急激な変動があるので特異の存在とされています。 下関では毎年4月29日にグロテスクな風貌をした魚の主”ふく”の冥福を祈る為、下関ふく連盟主催で下関市及び下関唐戸魚市場株式会社後援の許に盛大なふく供養と放魚式を営むのが年中行事となっています。
最高級の『とらふく』を熟練した調理人が丹念に
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